ここ最近の物価高に加え、国民の給与が上がらない中、増税・増税・・・の話題が多く、遣る瀬無い心持ちが、ふつふつと怒りにも似た気分に変わってきました。
何故、国民の給与が上がらないのか?
日本に旅行に来る外国人は、日本のインフラや清潔さ、安全、そしておもてなしサービスに驚きます。もちろん、それを支えるのは技術力もありますが、基本的なところは人です。こんなに素晴らしい社会を担っている国民の給与が低いということは、正確な評価がなされていないということでしょうか?よく言う日本人は生産性が低いからでしょうか?
生産性って何でしょうか? デービッド・アトキンソンが言ってましたね。中小企業は生産性が低いって。
テレビで、おばあちゃんが5人ほど集まってピザ店をオープンしたと話題になってました。具を乗せる担当、釜に運ぶ担当、ピザを焼く担当、5人で分担するので月給は1人7〜8万だそうです。でも、みんな楽しく働いていました。こんなの1人で十分こなすことができます。8万円✕5人で40万円稼ぐことができます。生産性が上がりましたが、それが全てでしょうか?
給与は絶対的な比較では、良し悪しは比較のしようが無いと思います。物価との対比、将来的な展望が失われたとき、何より楽しく誇りを持って働けるか、つまりバランスが崩れているときに、不況感が漂うのだと思います。
海外から比較すると物価が安い?給与が安い?と言いますが、それは為替の問題だと思います。海外から日本が安く叩かれているだけ、いや日本自身(政府や日銀)が安売りしているだけではないのでしょうか?
日本国民の給与が上がらない理由は、消費税にもあると思います。(これが元凶だとは思いますが)
消費税の本質は、消費者が負担している間接税ではく、単なる企業が負担する付加価値税(直接税)です。しかも、利益にかかる税金ではなく人件費にかかる税金(人頭税)がその本質です。企業からすると法人税が下がったという感じはありますが、赤字でも無慈悲に搾り取られるのが消費税です。
企業からすると、法人税が高ければ利益調整します。昔は、税金で取られるぐらいならと、ボーナスを増やしたり福利厚生で使って利益を縮小させました。逆に、法人税が安いと企業は利益を内部留保します。下手に人件費で払ってしまうと、人頭税の本質を持つ消費税が増えてしまうので。
また消費税は人頭税という本質から、相対的に人件費の割合が少ない大企業に有利に働きます。また、機械化できる製造業(自動車産業とか)にかなり有利に働きます。しかも、輸出企業は還付金もある。
これが、日本の国民の給与が上がらない本質です。(特に、国民の大部分を占める中小零細で働く人々の給与)
政府の役割は、言うなれば、企業と国民の間にたってお金(血)を収集・分配する機能をもつ心臓です。今は、太い静脈で国民から血を吸い上げて、太い動脈で(大)企業に多くの血を供給しています。非常にバランスが悪い。手足に血が行かないと、人間としての体をなさない。頭ばっかり血を送ってどうするの?という状態だと思います。
まあ次の選挙、自民党は歴史的大敗北をするでしょう。